韓国人の芸能人たちの名前を見ていると、年代別に流行りの名前があったり、よく聞く名前があったりすることが分かります。日本と同じように最近の流行の名前というのもありますが、やはり名付けるときには漢字などに意味を持たせたりすることも多いようです。
韓国では、どのような名付け方があるのか気になりませんか?
そこで今回は、韓国で多い名前の女性はどんな名前かや名付け方についてお伝えしたいと思います。
韓国には、男の子の名付けに「항렬자(ハンニョルジャ)」日本語で言うと「行列字」というものを使うことが多いんです。日本では全く聞きなれない言葉ですよね。行列字というのは、先祖代々受け継がれてきた字を同じ代の子たちが一緒に共有するという風習です。
例えば、お父さんの代(お父さんの兄弟や従妹たち)は全員「ビョン」が付いた名前だとすると、お父さんやお父さんの兄弟たちは「ビョンホン・ビョンウン・ビョンミン・ビョンソン・・・」などとなるわけです。
お父さんの子供たちの代になると、今度は「ジョン」を付けた名前にすると決まっていて「ジョンイル・ジョンアン・ジョンナム・・・」と名付けて行くことになります。この行列字という風習は、兄弟や従妹たちが同じ親族であり同じ世代としての連帯感を持たせるという意味があります。
この「行列字」は基本的に男の子の名付けに使うことがありますが、その家系や年配の親族の考え方によっては女の子の名付けにも適応することがあります。例えば、姉妹に
などと付けていたら「ジ」がその代の行列字ということもあるのです。最近は、そのような古いしきたりが嫌だと思うお母さんたちも多く「女の子だから行列字と関係なく、わたしの付けたい名前を付けます!」と宣言して、イマドキの流行りの名前を付けてしまうお母さんもいるみたいです。
日本にも、名前に使っていい漢字と名前に使ってはいけない漢字があるように、韓国にも法律で決められた名前に使っていい漢字があります。韓国語の名前は8000字程度の漢字の中から選ばなければならないと決められています。
でも韓国ではハングルという文字があるので普段は漢字で名前を書くことはありません。住民票や戸籍謄本には漢字の名前が載っています。
日常的に自分の名前を漢字で書くことがない韓国の子供たちは「漢字で名前を書いてみて」と言っても書けない子もたくさんいます。
女の子の名前には、漢字の意味として女の子ならではの人気の漢字がいくつかあります。美しいという意味を表す「美」や「恩」「賢」「恵」などです。漢字を見ただけで、どんな意味が込められているのかが分かりますよね。
日本と同じように韓国も、年代によって女性の名前も大きく変化してきました。例えば、日本は昔の名前に「子」が付く名前が多かったけれど最近はほとんど「子」が付く名前がないように、韓国も名前の流行が変化しているのです。
最近の女の子の名付け方で重要視しているのは「名前を呼んだときの響き」です。名前を呼んだときに、韓国の人たちが聞いてキレイな響き、優しそうに聞こえる響きというのを重んじている傾向があります。
日本でも〇〇子と3文字の名前からアイ・ユイ・マユなど2文字の名前に変化しているように、韓国も名前が簡略化されているように感じます。
それと、もう1つ重要な要素は名前に使う「漢字」です。日本と同じように名前の漢字に意味を持たせて「〇〇のような子になりますように」と願います。
「서」を付けるのが最近の流行のようです。ソウルの「ソ」と同じ発音なんですが、この「ソ」は漢字で書くと「瑞」と書き「艶やかな」とか「元気な」という意味があります。
また「ソ」は日本の「そ」の発音と少し違うのですが、韓国人にとってはとても優しそうな柔らかい響きに聞こえることから、女の子に人気なんです。
1位と同じく「?」が付いた名前が2位にランクインしています。ソヨンという名前は、漢字の意味も含めると元気で可愛い子というイメージになり、女の子に大人気です。芸能人にも女優やアイドルにも何人かソヨンがいます。ソヨンという響きは日本人から見ても女の子らしい名前に聴こえます。
ジウといえば、冬のソナタでヨン様と共演した「チェ・ジウ」を思い出しますよね。ジウの「ジ」には漢字で「知」や「智」という漢字を使うこともあり、賢く知恵のある子というイメージがあります。ジウの他にも、ジユも人気です。子供に賢くなって欲しいという親心は韓国ならではです。
その他にも韓国で多い女性の名前としては、ボラやボラムがあります。韓国ではオシャレでかっこいいイメージ。矢野志保さんの娘さんのサランも女の子の名前で人気です。日本人から見ても、呼びやすい名前が多いのが最近の女の子の名付けの特徴です。
日本人の名付けとは違うように見える韓国の名前ですが、日本と韓国は時代の流れとともに傾向が似てきています。複雑な名前から呼びやすい簡単な名前に変化しているのも特徴です。
やっぱり、女の子は親の気持ちとして「賢く、優しく、女性らしく育ってほしい」と思う気持ちは同じです。それが韓国でも名づけに表れているのです。